競馬 リバティアイランドが秋華賞優勝 史上7頭目のひん馬3冠

競馬のG1レース「秋華賞」で圧倒的1番人気に推されたリバティアイランドが優勝し、史上7頭目となる3歳ひん馬の3冠を達成しました。

3歳ひん馬で争うG1レースで最後に行われる秋華賞は改修工事の終わった京都競馬場で3年ぶりに開催され、芝2000メートルのコースに18頭が出走しました。

春に桜花賞とオークスを制して単勝1.1倍の圧倒的1番人気に推されたリバティアイランドは、スタート直後から集団の中ほどにつけ、4コーナーでは一気に先頭を捉えました。

そして最後の直線で後続を突き放し、2着に1馬身差の2分1秒1のタイムで優勝して史上7頭目となる3歳ひん馬の3冠を達成しました。

リバティアイランドのデビューから手綱を取り続けている川田将雅騎手は「心から感動している。無事に自分の能力さえ発揮すれば圧倒的なパフォーマンスを発揮できる馬だ。歴史にも名を残すことができたので背負うものが大きくなったが、ふさわしい馬だと思う」とたたえました。

また、川田騎手は15日が38歳の誕生日で「ジョッキー生活20年目で競馬の神様がくれた最大のプレゼントだと思う」と話していました。

リバティアイランド 父は2冠馬のドゥラメンテ

リバティアイランドは2020年に北海道安平町で生まれたメスの馬で、父は2015年に皐月賞と日本ダービーを制したドゥラメンテ、母もオーストラリアのG1レースで2勝を挙げています。

2歳となった去年7月のデビュー戦で初勝利を挙げ、2戦目は2着に敗れたものの続く、2歳ひん馬のナンバーワンを決めるG1レースでは、1番人気にこたえて勝利しました。

そして、ひん馬3冠の最初のレースとなることし4月の桜花賞ではスタートで出遅れ後方でのレースを強いられましたが、およそ500メートルある最後の直線で先行する馬たちをごぼう抜きして優勝しました。

続く、5月のオークスでも距離がこれまで走ってきた1600メートルから2400メートルに延長されるなか、2着に6馬身差をつける圧巻のレース運びで優勝し、三冠のかかった秋華賞を目指してきました。

「ひん馬3冠」達成の歴史

競馬のひん馬3冠は、現在、桜花賞とオークス、秋華賞の3歳のメスの馬だけが出走できる3つのG1レースをすべて制することで達成されます。

最初に達成したのは1986年のメジロラモーヌで、まだ秋華賞はなく当時は3歳ひん馬だけで行われていたエリザベス女王杯を制しての3冠でした。

メジロラモーヌと河内洋騎手

その後、1996年に秋華賞が創設され、2003年にスティルインラブ、2010年にアパパネ、2012年にジェンティルドンナ、2018年にアーモンドアイが3冠を達成しました。そして、3年前にデアリングタクトが史上初めてデビューから無敗でのひん馬3冠を成し遂げました。

今回のリバティアイランドは史上7頭目の3冠達成となりました。

一方、オスの馬は、皐月賞と日本ダービー、それに菊花賞の3つのクラシックレースが対象です。無敗で達成したシンボリルドルフやディープインパクト、コントレイルを含めてこれまでに8頭が3冠を達成しています。