“共和党 トランプ前大統領に近い議員 下院議長候補に選出”

アメリカ議会で共和党の内部対立によって下院議長が決まらない中、共和党は、トランプ前大統領に近い保守派の議員を新たな議長候補に決めました。ただ、党内の50人以上の議員が議長選出に反対する意向を示していて、調整が難航することも予想されます。

アメリカ議会下院では、多数派を占める共和党の内部対立で、今月3日に議長が史上初めて解任され、審議や採決ができない異例の事態となっています。

下院の党ナンバー・ツーのスカリス院内総務がいったんは党の議長候補に決まりましたが、複数の議員の反対にあって最終的に撤退に追い込まれました。

共和党は13日、議長候補を選ぶ投票を再び行い、過半数の票を集めた保守派のジョーダン議員を新たな議長候補とすることを決めました。

ジョーダン氏は、トランプ前大統領に近く、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナへの支援に否定的な立場をとっています。

下院は、来週以降、本会議を開いて議長選出のための投票を行うことになりますが、仮に議員全員が投票した場合、ジョーダン氏は、下院の過半数にあたる217票を獲得する必要があります。

ただ、アメリカメディアによりますと、党が、ジョーダン氏が議長候補となったあとに各議員の意向を確認したところ、本会議でジョーダン氏を支持するとしたのは152人にとどまり、55人は反対する意向を示したということです。

ジョーダン氏が議長選出に必要な票を確保できるかは不透明で、調整が難航することも予想されます。