性被害訴えた元自衛官女性をネットで侮辱か 自衛官を略式起訴

複数の隊員から性被害を受けたと訴えた元陸上自衛官の女性をインターネット上で侮辱したとして、41歳の男の自衛官が略式起訴されました。

略式起訴されたのは41歳の男の自衛官です。

起訴状などによりますと去年10月、自分の携帯電話を使って3回にわたって掲示板のサイトに五ノ井里奈さんを侮辱する内容の投稿をした罪に問われています。

ことし7月、自衛官は神奈川県警から書類送検され、横浜区検察庁が13日、侮辱の罪で略式起訴しました。

五ノ井さんは去年、隊員からの性被害を実名で訴え、防衛省の調査の結果性暴力が確認されたとして、去年12月、隊員5人が懲戒免職になっています。

五ノ井さんの性被害をめぐっては、元隊員の3人が強制わいせつの罪に問われている刑事裁判が続いているほか、精神的苦痛を受けたとして賠償を求める民事裁判も開かれています。

被害を受けた元自衛官「書き込む前に考えてほしい」

略式起訴について、被害を訴えていた五ノ井里奈さんは、NHKの取材に対し「略式起訴という形で処罰を求める判断をしてくれたことはよかったと思っています」と話していました。

そのうえで「ネット上での侮辱や誹謗中傷は、投稿する側は軽い気持ちでやっているかもしれませんが、被害を受けた側は心に一生の傷を負います。いじめと一緒です。簡単に書き込んでしまう前に、相手のことをよく考えて欲しいと思います。ネット上での誹謗中傷が後を絶たないなか、こうした事件を防ぐためにより厳しい罰則にするなど対策の見直しも進んでほしいと願っています」と話していました。