元女性ボクサー 男性とスパーリングへ 適合手術受けた選手初

女性のプロボクシング選手として世界チャンピオンになったあと性別適合手術を受けて、男性としてプロ選手を目指す真道ゴー選手が、公式戦の会場で男性選手とスパーリングを行うことになりました。
対戦相手は現役のプロボクサーを予定していて、性別適合手術を受けた選手では初めてのケースになります。

36歳の真道選手はWBC=世界ボクシング評議会女子フライ級の元チャンピオンで、性別適合手術を受けて男性としてプロ選手を目指しています。

13日は所属する大阪 旭区のジムで記者会見し、JBC=日本ボクシングコミッションの了承を得てことしの12月10日に大阪市内で行われる公式戦の中で男性のプロボクサーとスパーリングすることを発表しました。

試合はヘッドギアを着用せず3ラウンド制で行われ、JBCのレフェリーが試合を裁いて採点したうえで勝敗を決するほか、前日計量や入場についてもプロの試合と同様に行うということです。

対戦相手は現役のプロボクサーを予定していて、性別適合手術を受けた選手では初めてのケースになります。

真道選手についてJBCはことし7月、安全管理の面での知見が十分でないなどとして、男性としてプロテストの受験は認めませんでした。

ただ、女性として生まれその後、男性として社会生活を送る選手について、血液検査で男性ホルモンの「テストステロン」の基準値などをクリアした場合に公式戦の会場でスパーリングする「準公式試合」を男性選手と行うことができる新たなルールを定めていました。

真道選手は会見で「プロテストは受験できず、海外に行くことも考えたが、プロの選手と同じルールのもとで試合ができるのであればやってみたいと思った」と話しました。

そのうえで「おもしろい試合するな、見てよかったなと思ってもらえる試合をできるように2か月間頑張りたい」と意気込みを示しました。