上野 寛永寺 再来年創建400年 本堂に国内最大級の天井絵奉納へ

徳川家の菩提寺として知られる、東京 上野の寛永寺が再来年で創建から400年を迎えるのに合わせ、本堂の天井に国内最大級の絵が奉納されることになりました。

絵の制作は上野にキャンパスがある東京藝術大学の名誉教授で、日本画家の手塚雄二氏が手がけ、創建当時の板に直接描かれ、縦およそ6メートル、横およそ12メートルと、国内の天井絵としては最大級だということです。

制作は3年前に始まり、ほぼ完成していて、13日は仮設置された絵の内覧会が開かれ、徳川家の関係者などが訪れました。

絵は空を舞う2匹の龍が描かれ、病気が治るなど、見た人の願いがかなうよう祈りが込められているということです。

手塚名誉教授は「これから先、何百年も人々が手を合わせ、祈りを込めていくものを制作できる喜びは何にも代えがたく、日本画家冥利(みょうり)につき、とても光栄です」と話しています。

また、寛永寺の浦井正明 貫首は「寺に参詣(さんけい)される方を守り、育てるという意味が非常によく出たいい絵だと思います。想像以上の迫力で喜んでいます」と話していました。

絵は、来年2月から全国各地の美術館などで開かれる手塚名誉教授の展覧会で公開され、その後、創建400年となる再来年、正式に龍の目に筆を入れる画竜点睛(がりょうてんせい)を経て、寛永寺に奉納される予定だということです。