青森 きのこ採りの男性クマに襲われ 頭や手の骨折る大けが

12日、青森市合子沢できのこ採りをしていた70代の男性がクマに襲われ、頭や手の骨を折る大けがをしました。青森県ではことしのクマの出没件数が去年の同じ時期に比べて400件以上増えていて、警察などが注意を呼びかけています。

青森市や警察によりますと、12日午後2時半ごろ、青森市合子沢の山林できのこ採りをしていた70代の男性がクマに襲われました。

クマは体長1.2メートルほどの大人のクマとみられ、男性は頭や手の骨を折る大けがをしましたが、自力で自宅近くの交番までたどりつき、その後、病院に運ばれたということです。

男性は「きのこを探していて顔を上げると目の前にクマがいて、直後に走り寄ってきて襲われた」と話しているということです。

現場は青森公立大学の敷地から西に400メートルほどの山林で、警察や青森市がパトロールを行ったほか、周辺の住民や施設などに注意を呼びかけています。

青森県によりますと、ことし、県内でのクマの出没件数は今月9日までに726件にのぼり、去年の同じ時期に比べて450件増えています。

また、クマに襲われるなどしてケガをした人は、今回の70代の男性を含めて10人と、これまでで最も多かった2017年の9人をすでに上回っています。

70代女性「このあたりで遭遇したこと一度も無い」

被害が起きた現場近くの山林で「あけび」のつたなどを採っているという青森市の70代の女性は「何年もこのあたりに来ているが、クマに遭遇したことは一度も無い。万が一に備えて鈴を身につけたり声がけをしたりしながら警戒しているが、大変怖い。ことしは猛暑の影響なのか、栗や梅の実が全く見当たらないので、山に食べ物が無く、クマが人里に下りてきているのだと思う」と話していました。