G7財務相・中央銀行総裁会議 “ハマスのテロ攻撃を断固非難”

G7=主要7か国による財務相・中央銀行総裁会議が日本時間の12日夜、北アフリカのモロッコで開かれ、中東のイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突で緊迫化する中東情勢をめぐり、「ハマスによるイスラエルへのテロ攻撃を断固非難する」と明記した共同声明を採択しました。

日本が議長を務めるG7の会議はモロッコのマラケシュで開かれ、鈴木財務大臣と日銀の植田総裁が出席しました。

会議では緊迫化する中東情勢について鈴木財務大臣が深刻な憂慮を表明したほか、出席者からハマスによる大規模な攻撃を非難する声が相次ぎました。

また、エネルギー価格や金融市場への影響を懸念する発言もあったということです。

こうした議論をふまえ、G7の会議は「ハマスによるイスラエルに対するテロ攻撃を断固として非難し、イスラエル国民との連帯を表明する」という文言を盛り込んだ共同声明を採択しました。

会議のあとの記者会見で鈴木財務大臣は「発生から1週間もたっていないが、これから経済にどういう影響が出てくるか、注意深く見たい」と述べました。

また、アメリカの議会の混乱でウクライナ支援などを盛り込む予算案の成立の見通しが立たない中、注目されたウクライナへの対応について共同声明では、「ウクライナに対するゆるぎない支援を再確認する」と明記し、ウクライナ支援とロシアへの制裁を継続する方針を確認しました。

G20財務相・中央銀行総裁会議が開幕

G7の会議のあと、日本時間の13日未明に、G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が開幕しました。

会議は2日間にわたって開かれ、初日の討議では、途上国や新興国で深刻化する債務問題のほか、気候変動や感染症などの課題に対応するための資金支援の強化策について意見が交わされたものとみられます。