【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(13日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる13日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ 東部で戦闘続く

ウクライナ軍の報道官は12日、地元メディアに対し、東部ドネツク州のアウディーイウカ付近でロシア軍が空爆などを繰り返していると述べたほか、ウクライナのゼレンスキー大統領は「この地域での戦闘に特別な注意払っている」と述べました。

また、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も12日、「ロシア軍がアウディーイウカ周辺で大規模な攻撃を続けている模様だ」との見方を示したうえで、「ロシア軍は大きく前進はしておらず、ウクライナ軍を即座に切り崩す可能性は低い」と分析していて、激しい戦闘が続いているとみられます。

こうした中、イギリス国防省は13日、ロシア空軍は先月21日以降長距離爆撃機からの攻撃を行っていないと指摘し「ロシア空軍は冬のウクライナへの激しい攻撃を想定して、ミサイルの在庫を増やしている可能性が高い」との見方を示しました。

ロシア軍は去年、冬の時期にインフラ施設などへの攻撃を繰り返し、ウクライナは深刻な電力不足に陥っていて、ウクライナ側は警戒を強めているとみられます。

東部ドネツク州でロシア軍が攻撃を強化

ウクライナ軍は南部ザポリージャ州や東部ドネツク州で反転攻勢を進め、徐々に領土を奪還していると発表していますが、ドネツク州の激戦地アウディーイウカ周辺ではロシア軍が兵力を増強して攻撃を強めているもようです。

ウクライナ軍の報道官は12日、地元メディアに対し、ロシア軍が空爆などを繰り返しているとした上で、「敵は何らかの勝利を得て、流れを変える好機とみているようだ」と述べたほか、アウディーイウカの市長は「攻撃は3日間続いている」としていて、双方の攻防が激しさを増しているとみられます。

ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、「われわれは踏みとどまっている。この戦争の結末を決めるのはウクライナの勇気と結束だ」とSNSに投稿しました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は11日、アウディーイウカの南西や北西の集落付近にロシア軍が部隊を進めたことが位置情報で確認できるとした上で、ウクライナ軍がほかの戦線に展開するのを阻止するねらいもあると分析しています。

一方、ウクライナ空軍は12日、ロシア軍がロシア西部の国境付近などから、夜間に33機のイラン製無人機で攻撃を仕掛け、このうち28機を撃墜したと発表しました。

また、ウクライナのクリメンコ内相は、今月5日に東部ハルキウ州の集落でロシア軍のミサイル攻撃によって亡くなった人があわせて59人で、全員が地元住民だと確認されたと発表し、「決して許さない」とロシアを重ねて非難しました。

ウクライナ 「無人機の軍隊」プロジェクト1年で

ロシアによる軍事侵攻を受けて、ウクライナ政府が去年7月に立ち上げたのが「ARMY  OF DRONES」、「無人機の軍隊」と名付けられたプロジェクトです。

デジタル転換省が中心となって、無人機の調達や、調達に必要な資金の確保、国内での無人機の開発や製造を後押ししてきました。

プロジェクトが始まってから1年あまりで、ウクライナでは200社近くが無人機の製造を行い、製造能力は10倍以上に上がったほか、無人機を操作するオペレーターの育成も進め、10月には2万人にのぼるとしています。