ファーストリテイリング海外事業好調 売り上げ 利益が過去最高

ユニクロを展開するファーストリテイリングのことし8月まで1年間の決算は、海外事業が好調で売り上げ、利益ともに過去最高となりました。今期は会社として初めて売り上げが3兆円を超えると見込んでいます。

ファーストリテイリングのことし8月まで1年間のグループ全体の決算は
▽売り上げが2兆7665億円と前の年を20.2%上回り
▽最終的な利益は8.4%増えて2962億円となり、いずれも過去最高となりました。

ユニクロの海外事業の売り上げがグループ全体のうち初めて5割を超えるなど、業績が好調だったことが大きな要因です。

このうち
▽中国では、コロナ禍からの回復に加え、高い気温が続いたことで機能性の衣料品の販売が好調だったほか
▽アメリカやヨーロッパ、それに東南アジアなどで業績が拡大しました。

また、
▽ユニクロの国内事業も、コロナ禍からの回復のほか、業務の効率化を進めた結果、売り上げが過去最高となりました。

一方、ことし9月からの今期1年間の業績予想については、海外事業の拡大などによって会社として初めて売り上げが3兆円を超えると見込んでいます。

「今後数年ほどで売り上げ10兆円を目指す」

会見でファーストリテイリングの柳井正 会長兼社長は「今後数年ほどで売り上げ5兆円を達成し、さらに10兆円の達成を目指す。世界の主要な都市にグローバル旗艦店を出店する現在のやり方で5兆円までの道筋はほぼ見えていて、あとは、これを2倍にするだけでそれほど難しくはない」と述べました。

また、9月に就任したユニクロの塚越大介 社長は「27の国と地域で事業を展開しているので、これからはチーム経営を強化していかないといけない。世界中で顧客に支持されなければ目標に到達できないため、この2点に集中して経営していきたい」と述べました。