不登校経験の女性 “学校は柔軟性を”都教委の会議で呼びかけ

東京都内で不登校の子どもが最多となるなか、不登校を経験した女性が都の教育委員会の会議で、子どものペースにあわせ柔軟に対応するよう呼びかけました。

都庁で開かれた都教育委員会の会議に招かれ、自身の不登校の経験を語ったのは都内に住む木下結加里さんです。

都内の公立の小中高校で、昨年度、不登校の児童や生徒数の合計は3万人を超えて過去最多となり、都の教育委員会は不登校の経験者から当時の思いなどを聴いて対策につなげたいと招きました。

木下さんは幼いころから集団行動が苦手で、小学3年生のころから中学生まで不登校の時期がありましたが、高校では趣味の料理をきっかけに友だちができ、文化祭で一緒に屋台を出すなどして居場所を見つけたということです。

その後、専門学校に進学して管理栄養士になったという木下さんは「高校には受け入れてくれる場所があり、学校に通えるようになった。学校には、児童や生徒の声に耳を傾け変わっていく柔軟性を持ち続けてほしい」と話していました。

その上で、「不登校の理由は1つではなく、いろいろあって簡単ではないので、不登校の子にはゆっくり自分のペースで考え、話したいときに話したいと思う人に相談してほしい」と話していました。