FRB 先月の議事録公表 大半の参加者“もう1回の利上げが適切”

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は先月の会合の議事録を公表し、大半の参加者が、今後もう1回の利上げが適切だろうという判断を示していたことが明らかになりました。

FRBは先月開いた金融政策を決める会合で、2会合ぶりに利上げを見送り、政策金利を据え置くことを決定しました。

11日に公表されたこの会合の議事録によりますと、数人の参加者がこれ以上の利上げは必要ないという見方を示していたものの、大半の参加者が、今後もう1回の利上げが適切だろうという判断を示していました。

また参加者全員が経済指標やリスクなどを踏まえて慎重に政策を進めるべきだという認識で一致していました。

一方、経済の先行きをめぐっては、参加者は総じて依然として不確実性が高いとしたうえで、その要因の1つとして自動車産業の労働組合のストライキをあげ、ストの激化はインフレを上昇させるリスクと経済活動を下振れさせるリスクをもたらすと指摘していました。

また参加者の大半がエネルギー価格の上昇によってインフレが予想以上に持続するリスクなどを指摘していました。

エネルギー価格はイスラム組織ハマスとイスラエルの大規模な軍事衝突によって一段と不透明感が高まっていて、FRBが今月31日から開く次の会合で、追加の利上げをするかどうかの判断が注目されます。