NASA 探査機を使用し 小惑星で採取した砂などを初公開

NASA=アメリカ航空宇宙局は、探査機を使って小惑星で採取した砂などを初めて公開し、この中に水や炭素が含まれていたことを明らかにしました。今後、詳しい分析が進められ、地球の生命の起源などについて貴重な情報をもたらすことが期待されています。

NASAの探査機「オシリス・レックス」が地球と火星の間の軌道を回る小惑星「ベンヌ」に着地して採取した、石や砂などの試料が入ったカプセルは先月地球に帰還し、アメリカ西部ユタ州の砂漠で回収されました。

NASAはテキサス州にあるジョンソン宇宙センターで11日、この小惑星の砂などの一部を初めて公開しました。

公開された試料は黒っぽい色の砂粒や小石ほどの大きさで、分析の結果、水や炭素が含まれていることが分かったということです。

試料を取り出す作業は現在も進められていて、あわせてどれくらいの量になるかはまだわかっていないとしています。

回収された試料は、日本も含む世界中の研究者が分析を進める予定で、地球の生命の起源や太陽系の成り立ちについて貴重な情報をもたらすことが期待されています。

小惑星から砂などを地球に持ち帰ることに成功したのは、日本の「はやぶさ」と、「はやぶさ2」に次いで3例目です。

NASAのロリ・グレーズ惑星科学部長は「この結果を知って大変、興奮しています。日本の『はやぶさ2』チームとの協力も誇りに思う」と話していました。