プラスチックの代わりに紙 特殊な加工技術で紙の用途広がる

紙のストローなど環境への配慮から、プラスチックの代わりに紙を使う取り組みが広がっていますが、素材メーカーの間では特殊な加工技術で、さらに紙の用途を広げる開発の動きが活発になっています。

このうち、大日本印刷はお菓子などの袋の素材の一部を紙に置き換え、プラスチックの使用量を4割程度減らす技術を開発しました。

お菓子の油や水分が直接触れる内側の部分は、これまでどおりプラスチックを使いますが、袋の外側の紙と特殊な技術で接着しています。

環境ビジネス推進部の加戸卓部長は「パッケージの中身の保護と環境保護とを両立させ、今後も石油由来のプラスチックの削減に努めていきたい」と話していました。

先週は包装材をテーマにした展示会が開かれ、こうした紙の加工技術の展示が目立っていました。

▽封筒の宛先などが見えるようにこれまで透明なプラスチックで作られていた部分に透ける加工をした紙を使う技術や
▽ネット通販の宅配で使われることの多い空気が入った緩衝材で、材料の75%を紙に置き換える技術などが紹介されていました。

去年4月には使い捨てのプラスチック製品の削減を企業などに求める法律も施行され、新たな技術で紙を活用する取り組みはさらに広がりそうです。