花巻東 佐々木麟太郎 プロ野球志望届出さず 米大学進学目指す

ことし夏の甲子園でベスト8に進み、進路が注目されていた岩手県の花巻東高校の強打者の佐々木麟太郎選手がプロ野球志望届を出さずアメリカの大学への進学を目指すことになりました。

高校通算で140本のホームランを打ち、その進路が注目されていた左打ちの強打者の佐々木選手は、今後の進路についてこれまで明言していませんでした。

10日、鹿児島市で行われた国体の花巻東高校対大阪の履正社高校の試合の後に取材に応じた佐々木選手は「現段階ではプロ志望届は出さずアメリカの大学に行くと決めました」と話し、今月12日が期限となっているプロ野球志望届は出さず、アメリカの大学への進学を目指すことを明らかにしました。

そのうえで佐々木選手は「野球選手としてはまだまだ未熟でさらに上を目指せるような位置から練習していきたい。広い世界で学んでいきたいと考え、決断した」と話し、具体的なアメリカの大学については「現段階では決まっていない」と話しています。

また、佐々木選手は「最後の最後まで悩みました。監督からは甲子園で結果が出ない中で、プロ野球のスカウトが足を運んでくれていたと聞き、すごく迷いました。技術も人としても見つめ直して、そこから次のステージがある。まずは次のことしか考えていないです」と話していました。

佐々木麟太郎選手 高校通算140本塁打

岩手県北上市出身で身長1メートル84センチ、113キロの恵まれた体格を生かした長打力が持ち味の大型内野手です。

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手や、ブルージェイズの菊池雄星投手を指導した花巻東高校の野球部の佐々木洋監督の長男です。

北上市立江釣子小学校時代に江釣子ジュニアスポーツ少年団で野球を始めました。

中学では、大谷翔平選手の父・徹さんが監督を務める金ケ崎シニアに所属し、中学2年生の時に東日本選抜大会と北東北大会で優勝しました。

高校は父親が監督を務める花巻東高校に進学し、1年生の夏から主力として試合に出場し高校通算で140本のホームランを打ちました。

甲子園には2回出場し2年生の春のセンバツは、1回戦で敗れましたが3年生のことしの夏の大会では、3回戦の奈良の智弁学園戦で3安打1打点と活躍し、花巻東の10年ぶりの準々決勝進出に大きく貢献していました。