SNSなどで偽動画が拡散 ハマスとイスラエルの衝突

パレスチナのガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスによる攻撃とイスラエル軍の報復作戦をめぐって、SNSなどでは現地で撮影されたものだとする偽動画が拡散しています。世界的に注目を集める出来事が起きた際には偽情報が広がりやすく、現地の検証団体などが注意を呼びかけています。

旧ツイッターの「X」では、ハマスによる大規模攻撃が起きた直後に「パレスチナの戦士がイスラエルのヘリコプターを撃墜した」などとする文章とともに、兵士が持ち運びができるミサイルでヘリコプターを撃ち落とす様子を撮影したとされる動画が拡散されました。

しかし、この動画はゲームの映像で、偽動画だと指摘する投稿が相次いでいます。

また、動画共有アプリ「TikTok」でも今回の衝突のものだとする偽動画が広がっていて、このうち「パラシュートでイスラエルに降下するパレスチナの兵士たち」だとする動画は映像の中に映る建物がエジプト・カイロにある軍の教育施設で、今回の衝突とは無関係であることがわかります。

さらに「イスラエルの子どもたちがハマスに誘拐され、おりに閉じ込められている」様子だとする動画は、数百万回閲覧されていますが、イスラエルの研究者らによる検証団体は、攻撃が起きる前に投稿された誤った動画で害を及ぼすものだとして拡散しないよう呼びかけています。

今回の衝突など、世界的に注目を集める出来事が起きた際には偽情報などが広がりやすいため、安易に拡散させないよう注意が必要です。