五輪汚職事件 KADOKAWA元専務 懲役2年執行猶予4年の有罪判決

東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー契約をめぐる汚職事件で、大会組織委員会の元理事に合わせて6900万円余りの賄賂を渡した罪に問われた出版大手KADOKAWAの元専務に対し、東京地方裁判所は「大会に汚点を残した」などとして懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

出版大手KADOKAWAの専務だった芳原世幸被告(65)は、東京大会のスポンサー選定で便宜を受けた謝礼などとして組織委員会の元理事 高橋治之被告(79)に合わせて6900万円余りの賄賂を渡した罪に問われました。

10日の判決で、東京地方裁判所の中尾佳久裁判長は「大きなビジネスチャンスを得たいなどという利己的な動機から相当高額な賄賂を渡し、大会に汚点を残した。専務として違法行為の可能性を十分認識しながら元理事の要求に応じ、臭いものにふたをしたまま犯行に及んだ」と指摘しました。

一方で「謝罪と反省の気持ちを表している」などとして、懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。

KADOKAWAの関係者はほかに2人が賄賂を渡した罪に問われ、元担当室長は執行猶予付きの有罪が確定し、角川歴彦元会長の裁判は始まっていませんが、関係者によりますと起訴された内容を一貫して否定しているということです。