中国 不動産最大手「碧桂園」外貨建て債務支払えない可能性

中国の不動産最大手の「碧桂園」は、外貨建ての債務について期日までに支払えない可能性があるという見通しを明らかにしました。会社は今後、債権者との協議を進めるとしていますが、協議は難航が予想され、経営の先行きへの懸念が一段と強まっています。

中国の不動産最大手「碧桂園」は、不動産市場の低迷による販売不振などで、ことし6月までの半年間の最終損益がおよそ1兆円の赤字に転落するなど経営難に陥っています。

こうした中「碧桂園」は、10日、一部の債券の元本、4億7000万香港ドル、日本円で89億円の支払いができていないことを明らかにしました。

さらに会社では、ドル建てを含むすべての外貨建ての債務について新たな資金調達が困難な状況だとして、期限までに支払えない可能性があるという見通しを示しました。

会社は「最優先の課題は、プロジェクトの引き渡しを確実にすることであり、資金繰りを改善するため、全力を尽くす」とし、今後も事業を続けながら債権者との協議を進めていく考えを示しました。

ただ、不動産市場の低迷の長期化で、業績や資金繰りの悪化が深刻になる中、債権者との協議は難航が予想され、経営の先行きへの懸念が一段と強まっています。