鳥島近海震源きのうの地震 “波形特殊” 規模や詳しい震源不明

9日に太平洋沿岸で津波が観測された鳥島近海を震源とする地震について、1日たった今も、地震の規模や詳しい震源などはわかっていません。
地震の波形が特殊だということで、気象庁は引き続き解析を進めるとともに、鳥島近海での地震活動に注意するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、9日午前5時25分ごろ、東京 伊豆諸島の鳥島近海を震源とする地震があり、
▽伊豆諸島の八丈島で60センチ
▽神津島と三宅島で50センチの津波を観測したほか、
▽小笠原諸島や千葉県、高知県、宮崎県、鹿児島県でも、40センチから10センチを観測しました。

鳥島近海の地震活動は9日の午後以降、落ち着いていますが、地震から1日たった今も、地震の規模や詳しい震源などはわかっていません。

その理由について気象庁は、地震の波形が特殊だったためとしています。

通常、地震が起きると、小さな縦揺れのあとに大きな横揺れが続き、震源は、この2つの揺れの時間差から求められますが、今回の地震は、それらの波形がはっきりしないということです。

また、周囲に観測点が少ないことや、別の地震のデータが混在したこともあって、震源をはじめ、地震の規模や詳しいメカニズムを特定するのが難しいということです。

気象庁は、引き続き解析を進めるとともに、鳥島近海では地震活動が当面続く可能性があるとして、引き続き注意を呼びかけています。