イスラエル 人質解放へさらなる攻撃示唆 ハマスも強くけん制

イスラム組織ハマスへの報復作戦を進めるイスラエルのネタニヤフ首相は9日、100人以上とされる人質の解放のために「あらゆる手段を講じる」と述べさらなる攻撃を示唆しました。

一方、ハマス側は「警告なしに攻撃した場合、人質を処刑する」とイスラエルを強くけん制しました。

イスラエル軍は、パレスチナ暫定自治区のガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが7日、ロケット弾の発射やイスラエルへの大規模な越境攻撃を行った報復として、9日もガザ地区に激しい空爆を行いました。

イスラエルメディアによりますと、これまでにイスラエル側では少なくとも900人が死亡し、およそ2400人がけがをしたほか、100人以上が人質として捕らわれているということです。

一方、ガザ地区の保健当局は9日、イスラエル軍の攻撃によりこれまでに560人が死亡し、2900人以上がけがをしたとしていて、双方の死者はあわせて1400人以上にのぼっています。

こうしたなかネタニヤフ首相は9日、声明を発表し、「空爆は始まりに過ぎない。捕らえられた市民の解放のためにあらゆる手段を講じる」と述べ、ガザ地区へのさらなる攻撃を示唆しました。

これに対してハマスの軍事部門の報道官はSNSで声明を発表し、「警告なしにガザの住民を攻撃した場合、人質を処刑する」として、イスラエルを強くけん制しました。

さらにハマス側は9日、ガザ地区への空爆により人質としていた4人のイスラエル人が死亡したと主張していて、空爆が激しさをますなか人質の安否が懸念される事態となっています。