NY株価 一時値下がり 原油先物価格は上昇 イスラエル情勢受け

ニューヨークの金融市場では、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃と、イスラエル軍の報復作戦を受けて世界経済の先行きや原油の供給への懸念が広がり、ダウ平均株価が一時、150ドルを超える値下がりとなったほか、国際的な原油の先物価格が一時、先週末と比べて5%を超える上昇となりました。

9日のニューヨーク株式市場ではイスラム組織ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃とそれに対するイスラエル軍の報復作戦を受けて世界経済の先行きへの懸念が広がって売り注文が増え、ダウ平均株価は一時、先週末と比べて150ドルを超える値下がりとなりました。

その後はFRB=連邦準備制度理事会の幹部の発言を受けて金融引き締めが長期化することへの懸念が後退したため、買い戻しの動きが出てダウ平均株価は値上がりに転じ、荒い値動きとなりました。終値は先週末と比べて197ドル7セント高い、3万3604ドル65セントでした。

また、ニューヨーク原油市場では、中東地域からの原油の供給に影響が出るのではないかとの懸念から、国際的な取り引きの指標となるWTIの先物価格が現地時間8日夜の取り引きで一時、1バレル=87ドル台まで上昇し先週末と比べた上昇率は5%を超えました。

市場関係者は「パレスチナのガザ地区とイスラエルの情勢によっては世界経済や原油の供給に影響が及ぶ可能性があり、先行きが不透明になっているとして投資家の間に警戒感が広がっている」と話しています。