ウクライナ軍 南部の要衝奪還目指す ロシア軍 地雷敷設強化か

ウクライナ軍は南部ザポリージャ州でロシア軍が占拠する要衝の奪還を目指しています。これを防ごうとロシア軍は地雷の敷設作業を強化しているとの分析も出ていて、双方の攻防がさらに激しくなるとみられます。

ウクライナ国防省は8日、ウメロフ国防相が激戦となっている東部ドネツク州バフムト方面で軍の指揮所を訪問し、現地の指揮官から戦況の報告を受けるとともに兵士を激励したと発表しました。

また、ウクライナ軍は南部ザポリージャ州で反転攻勢を続けていて、国防省はロシア軍の拠点ベルボベの西側で部分的な成功を収めたとしています。

一方、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は8日、ウクライナ軍がすでに奪還したと発表したザポリージャ州ロボティネから、ベルボベにわたる前線で、ロシア軍が再び地雷の敷設作業を強化しているとする分析を発表しました。

新たな地雷の設置によってウクライナ軍の突破を阻止するねらいだと指摘していて、ウクライナ軍がさらに南方にある交通の要衝トクマクの奪還を目指す中、攻防がさらに激しくなるとみられます。

またウクライナ軍の参謀本部はロシア軍が8日、東部や南部など各地を砲撃したと発表し南部ヘルソン州の知事は9日、この砲撃で1人が死亡し、子ども2人を含む18人がけがをしたとSNSで発表するなど被害が相次いでいます。