秋田 住宅街でクマに相次ぎ襲われる 60代から80代の4人が搬送

秋田市の住宅街で60代から80代の4人が相次いでクマに襲われ、病院に運ばれました。警察によりますといずれも意識があり、会話もできるということです。

警察によりますと、9日午前9時すぎ、秋田市新屋の住宅街で、60代から80代の男女4人が相次いでクマに襲われました。

4人とも病院に運ばれましたが、いずれも意識があり、会話もできるということです。

このほか、80代の男性がクマに驚いて転び、病院で手当てを受けているということです。

現場は秋田駅から西に5キロほど離れた住宅街で、近くには雄物川が流れています。

この雄物川の河川敷では、9日朝早く、体長80センチほどのクマを目撃したという情報が寄せられていたということで、警察は周辺をパトロールして、クマに警戒するよう呼びかけています。

警察によりますと、秋田県内でことし、クマに襲われてけがをした人はこれで35人となり、これまでで最も多くなっています。

秋田県と警察は、ことしはクマと遭遇するリスクが特に高くなっているとして、やぶなど見通しの悪い場所には近づかず、集落にクマを寄せつけないよう屋外に生ゴミを捨てたり放置したりしないよう呼びかけています。

ことしのクマ被害 3年前の最多を上回る過去最悪のペースに

クマに襲われてけがをするなど被害にあった人の数をNHKがまとめたところ今年度は先月までに全国15の道府県で106人と、国が統計を取り始めて以降最も多かった3年前を上回る過去最悪のペースとなっています。

今月に入っても各地で被害が相次いでいて、例年、クマが冬眠に入る前のこの時期に被害が増える傾向があることから国や自治体、専門家は被害を防ぐ対策の徹底を呼びかけています。