津波注意報 気象庁会見 “解除まで海に近づかないで”

伊豆諸島や小笠原諸島、千葉県から鹿児島県にかけての各地に津波注意報を発表したことについて、気象庁の下山利浩地震情報企画官は午前8時半すぎの記者会見で「潮の流れが速い状態が続くため、津波注意報が解除されるまでは海に入ったり海岸に近づいたりしないようにしてほしい。この地域では今月2日から地震活動が続き、今月5日にも地震で津波を観測している。これらの地震活動は当面継続すると考えられるので引き続き注意が必要だ」と呼びかけました。

また、津波注意報を発表した経緯については「震度1以上の揺れは観測されていないが、9日の午前4時台から地震が多発していて、注意深く観測していた中で潮位の変化が観測されたため津波注意報を発表した」と述べました。

また、津波の原因やマグニチュードが確定できていないことについて問われると「地面の揺れを観測しているのは事実だが、海域で観測点も少ないため正確な震源やマグニチュードなどを確定できない。そもそもの原因が火山活動なのか噴火なのか、海底の地殻変動なのか、まだ分かっていない」と説明しました。

気象庁によりますと、鳥島近海では2015年5月3日に通常では津波が発生しにくい規模のマグニチュード5.7の地震に伴って伊豆諸島の各地で最大50センチの津波が観測されていて、当時も気象庁は津波の到達後に注意報を発表しました。

【動画】気象庁会見 (全29分57秒)