エクアドル 大統領選候補者殺害の容疑者6人が刑務所内で死亡

南米のエクアドルで、大統領選挙の候補者を殺害したとして逮捕された容疑者6人が刑務所内で死亡しているのが見つかり、地元のメディアは事件の口封じのために殺害された可能性を伝えていて、今月15日に予定されている大統領選挙の決選投票を前に治安面の懸念が強まっています。

エクアドルの首都キトでことし8月、大統領選挙の候補者の1人で、汚職や組織犯罪への対策の強化を訴えていたフェルナンド・ビジャビセンシオ氏が選挙集会を終えて車に乗り込む際、武装グループの銃撃を受けて死亡しました。

事件のあと、警察は殺人の疑いでコロンビア国籍の男6人を逮捕しましたが、西部グアヤキルにある収監先の刑務所は6日、この6人が死亡しているのが見つかったと発表しました。

また、7日にも、キトの刑務所内で別の容疑者1人の死亡が確認されたとしています。

当局は詳しいいきさつを明らかにしていませんが、地元のメディアは、何者かが事件の口封じのために容疑者を殺害した可能性があると伝えています。

麻薬の密売組織が絡む犯罪が深刻化しているエクアドルでは、刑務所内での抗争によって2021年からの2年間で400人以上が死亡しています。

エクアドルでは今月15日、大統領選挙の決選投票が予定されていますが、麻薬の密売組織とみられる候補者への脅迫などが続いていて、治安面の懸念が強まっています。