プーチン大統領 71歳の誕生日 “勢力圏”の国々と緊密関係演出

ロシアのプーチン大統領は71歳の誕生日を迎えた7日、中央アジアのカザフスタン経由でウズベキスタンにガスの供給を開始する記念式典に出席し、関係の強化を強調しました。ウクライナ侵攻を続け、みずからの勢力圏とみなす旧ソビエト諸国の間でもロシア離れの動きがみられる中、緊密な関係を演出した形です。

ロシアはカザフスタンを経由して、ウズベキスタンにパイプラインを通じて初めてロシア産の天然ガスを供給することになり、プーチン大統領は7日、首都モスクワ郊外で両国の大統領とともに記念式典に出席しました。

式典でプーチン大統領は「このプロジェクトは地域全体の経済発展やエネルギー安全保障の点で非常に重要だ。両国との戦略的なパートナーシップは今後も継続し、発展すると確信する」と述べて、さらなる関係の強化を強調しました。

7日、プーチン大統領は71歳の誕生日をむかえ、ロシア大統領府は同盟関係にあるベラルーシなど旧ソビエトの国々や、キューバなど友好国の首脳から祝福が寄せられたと発表しました。

また、係争地をめぐって軍事行動を起こしたアゼルバイジャンと、敗北したアルメニアの両首脳ともそれぞれ電話会談し、意見を交わしたということです。

ウクライナへの軍事侵攻を続け、旧ソビエト諸国の間でもアルメニア政府がロシア離れの動きをみせるなど、影響力の低下がみられる中、プーチン大統領としては勢力圏とみなす国々との緊密な関係を演出した形です。

プーチン大統領は今月中旬、中央アジアのキルギスで旧ソビエト諸国の首脳らと会議を行う予定で、結束を強調する思惑があるとみられます。