アフガニスタン地震 タリバン暫定政権“2000人以上が死亡”

アフガニスタン西部で7日発生したマグニチュード6.3の地震で、現地で実権を握るイスラム主義勢力タリバンの暫定政権は、これまでに2000人以上が死亡したと明らかにしました。現地では倒壊した建物に取り残されている人の救助活動が続けられています。

USGS=アメリカの地質調査所によりますと、日本時間の7日午後、アフガニスタン西部を震源とするマグニチュード6.3の地震が2回発生し、その後も複数回、地震が観測されました。

現地で実権を握るタリバンの暫定政権は8日、これまでに2053人が死亡し、けが人は9000人以上にのぼると明らかにしました。

また、地震で1300の住宅が全壊したということで、取り残されている人も多くいるとみられていて、救助活動が続けられています。

被災した地域では地震のあと、電話がつながりにくい状態が続いているほか、道路の状況も悪化していることなどから、救助活動への影響が懸念されています。

被害はイランと国境を接するヘラート州に集中しており、この地域ではれんがや土でできた簡素な住宅が多く、被害が拡大したとみられています。

アフガニスタンではこれまでにも地震による被害が相次いでいて、去年6月に東部のホスト州で発生したマグニチュード5.9の地震では1000人以上が死亡しています。

上川外相「必要な支援を迅速に」

上川外務大臣は8日夜、談話を発表し「多数の死傷者や甚大な被害が発生していることに深い悲しみを覚える。犠牲者に哀悼の誠をささげるとともに、被災者に心からお見舞いを申し上げる」としています。

そのうえで「この困難を乗り越えるにあたり、日本は国際機関と連携しつつ、必要な支援を迅速に提供すべく尽力する。アフガニスタンの国民との連帯を表明するとともに、人道状況の改善に向け引き続き取り組んでいく」としています。