米研究グループ “北朝鮮がロシアに武器供与を始めたか”

アメリカの研究グループは、北朝鮮とロシアの国境沿いの衛星写真を分析した結果、これまでになく多い貨物車両を確認したと発表し、先月行われた両国の首脳会談を受けて、北朝鮮がロシアに対して武器の供与を始めたのではないかとする見方を示しました。

アメリカのシンクタンク、CSIS=戦略国際問題研究所は6日、北朝鮮とロシアの国境沿いを5日に撮影した衛星写真の分析結果を公表しました。

それによりますと、北朝鮮とロシアの国境沿いの北朝鮮側の鉄道施設で、これまでになく多い73両の貨物車両を確認したということです。

先月の北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記とロシアのプーチン大統領の首脳会談の5日後から、貨物車両が徐々に増えたということで、北朝鮮がロシアに対して武器の供与を始めたのではないかとする見方を示しました。

首脳会談でロシアは北朝鮮に対して砲弾などの供与を求めるという見方もありましたが、研究グループは、車両は覆われているため、特定するのは難しいとしています。

北朝鮮とロシアが軍事分野で協力を進めているとみるアメリカ政府は、武器の供与は国連安全保障理事会の複数の決議に違反するとして、新たな制裁も辞さない考えを示すなど警戒を強めています。