クマに襲われ女性けが 搬送も命に別状なし 岩手 大槌町

7日朝、岩手県大槌町で、牛舎にいた51歳の女性がクマに襲われ頭や顔にけがをして病院に搬送されました。警察によりますと意識があり、命に別状はないということです。

警察によりますと7日午前6時半ごろ、岩手県大槌町金澤にある農場でこの農場を経営する男性が子グマと見られる2頭を見つけました。

男性が爆竹でクマを追い払うと、親グマとみられる1頭と子グマと見られる2頭の、あわせて3頭が近寄ってきたということです。

このうち親グマとみられる1頭は男性に近づいたあと、農場の敷地にある牛舎の中に入り込み、悲鳴が聞こえたため、男性が確認したところ51歳の妻がクマに襲われたということです。

男性の妻は頭や顔をかまれるけがをして病院に搬送され、警察によりますとけがの詳しい状況は分からないものの意識はあり、筆談で会話ができる状態だということです。男性にけがはありませんでした。

現場は山に囲まれた住宅が点在している地域で、3頭のクマは現場からいなくなったということで、警察などが付近の住民に注意を呼びかけています。

岩手県内ではことし、クマに襲われてけがをする人が相次ぎ、県は5月に2016年度以来となる「ツキノワグマの出没に関する警報」を出してクマの被害に警戒するよう呼びかけています。

現場近くの人「毎日のようにクマが出たと聞く」

けがをした女性の親戚で現場近くに住む男性は、「山の食べ物がないからクマが人がいる里で探してると思うが、ことしはクマを目撃するのが特別多く感じます。毎日のようにクマが出たと聞く。ただクマに襲われて、けがをしたというのは、身近では初めてだと思います。何かいい対策を考えなくてはだめだと思います」と話していました。