アマゾン 試験衛星2基打ち上げ ネットサービス提供へ

アメリカのIT大手アマゾンが、人工衛星を使ったインターネットサービスの提供を目指し、試験衛星2基を打ち上げました。この分野では、イーロン・マスク氏の会社が提供する衛星通信網「スターリンク」が先行していて、アマゾンは来年には一部のサービスを開始したいとしています。

アメリカ南部フロリダ州の発射施設では6日、アマゾンの試験衛星2基を搭載したロケットの打ち上げが行われました。

アマゾンは人工衛星を使ってインターネット接続がなかった地域の解消や接続環境の改善を目指す「プロジェクト・カイパー」を掲げていて、今回の打ち上げで機器の接続などを確認します。

計画では、2029年までにおよそ3200基の人工衛星を地球の上空600キロ前後の軌道に配置する予定で、来年の年末には一部のサービスを開始したいとしています。

人工衛星を使った通信サービスの分野では、イーロン・マスク氏が率いる「スペースX」が運営する衛星通信網「スターリンク」がすでに5000基を超える人工衛星を打ち上げてアメリカやヨーロッパ、日本などでサービスを開始しているほか、フランスの企業「ユーテルサット・グループ」も600基以上を打ち上げていて、アマゾンの参入で今後、この分野での競争が激しくなりそうです。