全米自動車労働組合 スト拡大見送りも継続 長期化の影響懸念

大手自動車メーカー3社に対してストライキを続けている、アメリカのUAW=全米自動車労働組合は、交渉に進展があったとしてGM=ゼネラル・モーターズの工場で計画していたストの拡大を見送りました。
一方、ストは継続するとしていて、長期化の影響が懸念されます。

UAW=全米自動車労働組合は、アメリカの大手自動車メーカーのGMやフォード、それにクライスラーのブランドを傘下に持つヨーロッパのステランティスの3社との間で労使交渉が合意できず、9月15日に3社の組合員が初めて同時にストライキに突入しました。

ストは3週間続く中で2回にわたって規模を拡大し、現在は3社の5つの工場とGMとステランティスの部品の配送施設38か所でおよそ2万5000人が参加しています。

UAWのショーン・フェイン委員長は6日、労使交渉の状況を発表し、南部テキサス州にあるGMの自動車組み立て工場にストの拡大を計画していたものの、GMから電池の工場で働く労働者を組合の契約の対象とするとの回答が得られ、交渉に進展があったため拡大を見送ったと明らかにしました。

一方、組合側が4年間で40%の賃上げを求めたのに対し、
▽フォードは4年間で23%の賃上げ、
▽GMとステランティスは4年間で20%の賃上げにとどまっているとしたうえで、ストを継続するとしていて、長期化するストが自動車生産や経済に及ぼす影響が懸念されます。