米 9月雇用統計 農業分野以外の就業者 市場予想を大きく上回る

アメリカの9月の雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者は前の月より33万6000人増加し市場予想を大きく上回りました。今回の雇用統計はアメリカの労働市場の強さを改めて示す形になりFRB=連邦準備制度理事会の政策判断に及ぼす影響が注目されます。

アメリカ労働省が6日、発表した9月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者は前の月より33万6000人増加し、17万人程度の増加を見込んでいた市場予想を大きく上回りました。

8月の就業者も上方修正され4万人増えて22万7000人となりました。

失業率は前の月と同じ3.8%でした。

一方、労働者の平均時給は
▽前の年の同じ月と比べて4.2%、
▽前の月と比べて0.2%、
それぞれ増加したものの、市場予想をわずかに下回りました。

アメリカではこのところインフレの要因となっていた人手不足が和らいでいるという見方も出ていましたが、今回の雇用統計は労働市場の強さを改めて示す形になりました。

FRBは10月31日から2日間、金融政策を決める会合を開きますが、政策判断に及ぼす影響が注目されます。

円149円台半ばまで値下がり 株200ドル超値下がり

6日のニューヨーク外国為替市場ではアメリカの9月の雇用統計を受けて円安が進み、統計の発表前に1ドル=149円前後だった円相場は一時、1ドル=149円台半ばまで値下がりしました。

就業者数の伸びが市場の予想を大きく上回ったことを受けて、アメリカ経済は堅調で金融引き締めが長期化するとの見方から長期金利が上昇し、円を売ってより利回りが見込めるドルを買う動きが強まりました。

このほか、ニューヨーク株式市場でもアメリカの長期金利の上昇によって景気の先行きが不透明になっているとの見方からダウ平均株価が一時、200ドルを超える値下がりとなりました。