鈴木宗男参院議員 維新役員会で厳しい処分求める声 来週判断へ

ロシアを訪問した鈴木宗男参議院議員について、日本維新の会の役員会では厳しい処分を求める声が出され、来週10日に判断することになりました。

政府が渡航中止勧告を出しているロシアを訪れ、外務次官らと会談した日本維新の会の鈴木宗男参議院議員は、5日帰国し、馬場代表らと面会して事務的なミスで党側に必要な届け出が遅れたと説明しました。

これを受けて、日本維新の会は6日、国会議員団の役員会を開いて処分について協議しました。

この中で、出席者からは、事務的なミスであっても党のルールに反するなどとして、国会議員団の副代表を解任すべきだという意見が出されました。

また鈴木氏が、ウクライナ侵攻をめぐり、現地でメディアの取材に「ロシアの勝利を確信している」などと発言した映像があるとして除名処分とするよう求める声も出されました。

そして、来週10日に処分について判断することになりました。

鈴木氏は記者会見で「映像は切り取りをして作られている。私は停戦すべきだと言ってきており、『ロシアに勝ってほしい』と言ったなら問題だが、私の認識としてどう考えてもウクライナは勝てないということだ」と述べました。

一方、藤田幹事長は記者会見で「党紀委員会で整理し、論理性がある形で決めたい。非常に厳しい結論になる可能性もある」と述べました。

維新 吉村共同代表「党紀委員会では除名相当という結論」

日本維新の会の吉村共同代表は東京都内で記者団に対し「手続きなく了承も得ることなく行かれて、現地でそういう発言をされているので、厳しい処分をすべきだ。党紀委員会では除名相当という結論が出た。今後、本部としての手続きがあるので、それを踏まえて最終の決定になると思う。党としての最終決定の手続きは数日かかると思う」と述べました。

松野官房長官 “ロシアへの厳しい制裁など今後も進める”

松野官房長官は午後の記者会見で「政府として議員の発言の一つ一つにコメントすることは差し控える」と述べる一方で、「ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙だ。わが国はG7=主要7か国をはじめ、国際社会と連携しつつロシアに対して厳しい制裁を行うなどの外交的取り組みを今後もしっかりと進めていく」と述べました。