連合 定期大会で芳野友子会長が再任 2期目に入ることが決定

労働組合の中央組織、連合の定期大会で芳野友子会長が再任され、2期目に入ることが決まりました。

5日から東京都内のホテルで行われていた連合の定期大会では、6日、新たな執行部が選出されました。

そして、金属や機械などの企業の労働組合で構成する「JAM」出身の芳野友子会長が再任され、2期目に入ることが決まりました。

また、教職員の労働組合「日教組」出身の清水秀行事務局長も再任されました。

このあと芳野氏はあいさつし、「これまで築き上げてきたものを変えるのは難しいと思うが、時代に取り残されることなく変革を求め、スピード感を持っていくことがこれからの社会に必要だ」と述べました。

そのうえで、「私たちが自覚している以上に労働組合が連合の外の皆さんになかなか理解いただけていない。連合のハードルを下げて労働者や生活者のための運動を続け、すべての人にとって力となり、信頼される存在となるよう精いっぱい取り組んでいく」と決意を示しました。

新たな執行部の任期は再来年の定期大会までの2年間となります。

松野官房長官「労働界とのコミュニケーションは大切」

松野官房長官は午後の記者会見で「芳野会長には政府の重要会議に参画し、積極的に発言をいただいており、引き続き政策議論に協力いただきたい。賃上げなどの各政策の推進にあたり、労働界とコミュニケーションをとりながら進めていくことは大切と考えており、丁寧に議論を行っていきたい」と述べました。

芳野会長「政労会見」開催に向け政府側と日程調整

連合の定期大会で再任され、2期目に入った芳野会長は記者会見で、持続的な賃上げを実現するため、総理大臣と連合会長が意見を交わす「政労会見」の開催に向けて、政府側と日程を調整していることを明らかにしました。

この中で、連合の芳野会長は、持続的な賃上げに向けた取り組みについて「政府も使用者も労働者も同じ方向を見ている。『政労使』の意見交換は、とても重要で引き続き実施したい」と述べ、ことし3月におよそ8年ぶりに開かれた政府、経済界、労働界の3者による「政労使会議」を継続していくべきだという考えを示しました。

その上で、2012年に第2次安倍政権が発足して以降、開かれていない、総理大臣と連合の会長による「政労会見」について、政府側と日程を調整していることを明らかにした上で、「現場の実態を政府に理解してもらえるよう進めていく」と述べました。

一方、同席した清水事務局長は、国民民主党の玉木代表が5日、旧民主党の政党が2つに分かれていることをめぐり「連合の産業別労働組合の考え方の違いがつながっている」と発言したことについて「分裂したのは政党の方であり、連合ではない。連合は積み重ねた議論に基づき政策を進めている」と不快感を示しました。