ウクライナ東部でロシア軍による攻撃 住民少なくとも50人死亡

ウクライナ東部ハルキウ州でロシア軍による攻撃があり、子どもを含む住民少なくとも50人が死亡し、ウクライナ側はロシアへの非難を強めています。

ウクライナ内務省は、東部ハルキウ州のクピヤンシク近郊の集落で5日午後、ロシア軍の攻撃があり、子どもを含む住民少なくとも50人が死亡したとSNSで明らかにしました。

クリメンコ内相は地元メディアに対して、商店やカフェが被害を受け、現場では当時、追悼式で多くの人々が集まっていたとしています。

ウクライナのゼレンスキー大統領はSNSで、「残忍な犯罪だ。ロシアのテロを阻止しなければならない」と強く非難しました。

また、イエルマク大統領府長官も「ロシアは意図的に住民を殺害したテロリストだ」とSNSに投稿し、非難を強めています。

一方、ウクライナ国防省の情報総局は4日、ロシアが一方的に併合した南部クリミアで特殊部隊が上陸作戦を行い、ロシア軍の空てい部隊に打撃を与えたと発表しました。

クリミアでウクライナ軍がロシアの軍事施設などへの攻撃を強める中、アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは4日、ロシア海軍の黒海艦隊が、潜水艦やフリゲート艦など複数の艦船をクリミアのセバストポリからロシア南部のノボロシースクに移したと伝えました。

ウクライナによる一連の攻撃を受けた動きだという見方を示した上で、「2014年にクリミアを占領したプーチン大統領にとって驚くべき後退だ」と伝えています。

ヘルソン州 民間施設への攻撃で市民の死傷相次ぐ

ウクライナ南部のヘルソン州では、この数日、ロシア軍の攻撃によって民間施設などが被害を受け死傷する市民も相次いでいます。

ヘルソン州の知事は、ロシア軍の攻撃で病院の建物や救急車が被害を受け、医療従事者2人がけがをしたと5日に発表しました。

また、ヘルソン当局によりますと、同じ5日、ロシア軍の攻撃により教育施設が被害を受けたほか、市民2人が死亡したということです。

ヘルソン州の知事は、ロシア軍の攻撃は4日には78回、3日には100回あったと、それぞれ発表していて、住宅街や教育施設、教会などが攻撃されたとしています。

6日にもロシアから攻撃 10歳の子どもなど死傷

ロシアによる攻撃で5日、住民50人以上が死亡したウクライナ東部ハルキウ州で、6日、再びロシアからのミサイル攻撃があり、地元の知事は10歳の子ども1人が死亡したほか、23人がけがをしたとSNSで発表しました。

地元の当局などによりますと、攻撃は短距離弾道ミサイル「イスカンデル」2発によるもので、3階建ての住宅1棟が破壊され、集合住宅2棟に被害があったということです。

ハルキウ州では5日、クピヤンシク近郊の集落にロシア軍による攻撃があり、商店やカフェが被害を受け、子どもを含む住民少なくとも52人が死亡したばかりで、ウクライナ側はロシアへの非難を強めています。