ウクライナの電力施設復旧に日本が支援 冬を前に変圧設備供与

ロシアによる攻撃で破壊された電力施設の復旧を支援するため、日本政府がウクライナに対して大型の変圧設備を供与し、5日、記念式典が開かれました。

ウクライナ中部で行われた式典にはウクライナと日本の政府関係者などが出席し、ウクライナの復興支援にあたるUNDP=国連開発計画を通じて大型の変圧設備が供与されました。

5日は2基が供与され、年末にかけてさらに2基が届けられることになっています。

ウクライナでは去年10月以降、ロシアによる攻撃で発電所などの電力施設が相次いで破壊されて深刻な電力不足に陥り、厳しい冬の寒さの中で、停電や暖房の供給停止が起き、市民は困難な生活を余儀なくされました。

冬の訪れを前に復旧工事が進められていて、日本が供与した変圧設備は電力供給の正常化に向けて活用されることになっています。

ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は「多くの国からの支援に感謝したい。ロシアによる破壊と攻撃が今後、どうなるか分からないが、全国での備えを進めていきたい」と話していました。

また、ウクライナにある日本大使館の松田邦紀大使は「ウクライナの人々が頑張り続けるためには目に見える支援が国際社会から届くことが最も大切だ。冬を前にエネルギー分野で支援が届くのは日本とウクライナの協力の証だ」と話していました。