処理水 2回目の海への放出 きょうから開始 東京電力

東京電力は、福島第一原子力発電所にたまる処理水について、2回目となる海への放出を5日から始めます。

福島第一原発では、トリチウムなどの放射性物質を含む処理水が1000基余りのタンクで保管されていて、東京電力は、基準を下回る濃度に薄めたうえで、ことし8月24日から海への放出を始めました。

1回目の放出は9月11日に計画どおり完了し、原発から3キロ以内で採取した海水のトリチウム濃度は、最大で1リットルあたり10ベクレルと、放出の停止を判断する700ベクレルを大幅に下回りました。

東京電力は、3日から2回目の放出の準備を始め、1トンの処理水におよそ1200トンの海水を加えて「立て坑」と呼ばれる設備にため、想定どおり薄められているか確認していました。

その結果、トリチウムの濃度は、1リットルあたり63から87ベクレルと、国の基準の6万ベクレルや、自主的な放出基準の1500ベクレルを大きく下回ったということです。

2回目の放出は、5日午前中にも始まり、1回目と同様に、タンク10基に入っているおよそ7800トンを17日間かけて連続で放出する計画です。

東京電力は「これまでに安全上の問題は確認されておらず、引き続き緊張感を持って取り組んでいきたい」としています。