国際

トマホーク 1年前倒し取得へ 反撃能力にも活用 日米防衛相会談

木原防衛大臣は、訪問先のアメリカでオースティン国防長官と初めて対面で会談し、相手のミサイル発射基地などを攻撃できる「反撃能力」の効果的な運用に向けて議論を加速させていくことを確認しました。

その上で日本がアメリカから取得し、「反撃能力」にも活用する予定の巡航ミサイル「トマホーク」を、1年前倒しして2025年度から取得することで一致しました。

会談は、日本時間の5日未明国防総省で行われ、冒頭、オースティン国防長官は「『反撃能力』の保有や防衛費の増額など、日本の大胆な決断をサポートする」と述べました。

これに対し木原防衛大臣は「新たな3文書のもとでの、日米同盟の役割、任務の分担について議論し、同盟の強化に向け緊密に連携していきたい」と述べました。

そして防衛力の抜本的強化の一環として日本が保有する、相手のミサイル発射基地などを攻撃できる「反撃能力」の効果的な運用に向けて議論を加速させていくことを確認しました。

その上で日本がアメリカから取得し「反撃能力」にも活用する予定の巡航ミサイル「トマホーク」を、1年前倒しして2025年度から取得することで一致しました。

前倒しして取得するのは当初予定していた最新鋭のものではなく、現在アメリカ軍で主に運用されているものになるということです。

会談ではこのほか、ロシアとも連携している中国の軍事活動への対応や、沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設について、緊密に協力していくことを確認しました。

「トマホーク」とは

「トマホーク」は、アメリカで開発された巡航ミサイルで、アメリカ軍が1991年の湾岸戦争の際に実戦で初めて使用し、2018年のシリアへの軍事攻撃でも使用しました。

防衛省は、去年保有することを決定した「反撃能力」にも活用できるとして400発を取得する予定で、今年度予算で輸送費なども含めた経費として2113億円を計上しています。

「反撃能力」に活用するミサイルとしては、国産の「12式地対艦誘導弾」を改良し、2026年度から配備する予定ですが、十分な数量を保有するまでには時間が足りないとして、「トマホーク」を取得することにしています。

ブロックVという最新鋭のものを取得する予定でしたが、今回1年前倒しして取得するのはブロックIVという、現在アメリカ軍で主に運用されているものです。

アメリカ海軍のホームページによりますと、ブロックIVの射程距離はブロックVと同じ、およそ1600キロとなっています。

木原防衛相「防衛能力の構築に問題なし」

木原防衛大臣は訪問先のアメリカで記者団に対し「ブロックIVもVも誘導方式や射程などで同等の機能を有しており、ブロックIVでもわが国を防衛するために十分な機能を有していると判断した。日本が進める防衛能力の構築に問題があるとは思えず、前倒しする結論に至った」と述べました。

最新の主要ニュース7本

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

特集

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

スペシャルコンテンツ

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

ソーシャルランキング

一覧

この2時間のツイートが多い記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

アクセスランキング

一覧

この24時間に多く読まれている記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。