WHO デング熱 マラリア それぞれの新ワクチン子どもへ接種推奨

WHO=世界保健機関は、蚊を媒介とする感染症であるデング熱とマラリアについて、子どもへの予防を強化するためそれぞれ新たなワクチンの接種を推奨することを発表しました。

WHOのテドロス事務局長はスイスのジュネーブで2日に開いた記者会見で、日本の武田薬品工業が開発したデング熱のワクチンについて、デング熱が大規模に流行している地域で、6歳から16歳の子どもへの接種を推奨すると発表しました。

デング熱は、高熱や激しい頭痛などの症状を伴う蚊を媒介とする感染症で、バングラデシュではことし大流行し亡くなった患者が900人を超えるなど、過去最悪の被害となっています。

また、アフリカの幼い子どもを中心に毎年50万人もの死者を出すマラリアを予防するため、イギリスのオックスフォード大学などが開発したワクチンについても、子どもへの接種を推奨すると発表しました。

マラリアのワクチンは、すでにWHOによって承認されたものがありますが、現在世界的な需要に供給が追いついていないということで、WHOとしては新たなワクチンの承認によって普及を後押ししたい考えです。

デング熱やマラリアなどの蚊を媒介とする感染症については地球温暖化に伴って蚊の生息可能な地域が広がり、これまで感染がなかった地域にも感染が拡大していることが指摘されています。