JR西日本 芸備線一部区間 全国で初の協議会設置を国に要請へ

経営が厳しい鉄道をめぐり、路線の存続やバス転換を議論する協議会を国が設置できるとする法律が施行されたことを受け、JR西日本は広島県と岡山県を結ぶ芸備線の一部区間について、3日にも協議会の設置を国に要請する方針です。この法律に基づく要請は、全国で初めてとなる見込みです。

全国の地方鉄道は、人口減少や新型コロナの影響などで、多くの路線で赤字が続いていて、10月1日に、自治体や鉄道事業者からの要請で交通手段の再構築を議論する協議会を国が設置できることを盛り込んだ改正法が施行されました。

関係者によりますと、JR西日本は、芸備線の一部の区間について、3日にも協議会の設置を国に要請する方針です。

この法律に基づき協議会の設置を国に要請するのは、全国で初めてとなる見込みです。

対象区間は、広島県庄原市の備後庄原駅と岡山県新見市の備中神代駅の間の68.5キロとなる見通しです。

要請を受けて、国は協議会の設置の必要があるかを判断し、協議会が設置されれば、複数の自治体の意見を集約したうえで、
▽地方鉄道の利用促進や、
▽バス転換に向けた実証実験を行うなど、
地域の実情に沿った形で公共交通のあり方が検討されることになります。