EU キーウで初の外相会議 ウクライナ支援継続で結束を強調

EU=ヨーロッパ連合は2日、ロシアによる軍事侵攻を受けるウクライナの首都キーウで、初めての外相会議を開きました。
会議のあと、EUのボレル上級代表は、ウクライナへの支援の継続に揺るぎはないとして、EUの結束を改めて強調しました。

ウクライナの首都キーウでは2日、EU加盟国の外相らが集まり、ウクライナのクレバ外相も交えて外相会議が開かれました。

EUが、まだ加盟していない国で外相会議を開くのは初めてだということです。

会議にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席し、「ウクライナと、自由な世界の全体が、この戦いに勝てると確信している。私たちの勝利は、あなた方との協力にかかっている」と述べ、ロシアによる軍事侵攻を早期に終結させるためにも、EUの支援が不可欠だと訴えました。

EUのボレル上級代表は、会議のあとの記者会見で「キーウで、ウクライナと合同で外相会議を開くことは、EUが今後もウクライナに関与していくこと、あらゆる分野で支援を続けていくことを示している」と述べ、EUとしてウクライナへの支援の継続に揺るぎはないと強調しました。

その上で、来年1年間に最大50億ユーロ、日本円にしておよそ7800億円のウクライナへの軍事支援を提案したとして、年末までに加盟国の合意が得られることに期待を示しました。

ウクライナへの支援をめぐっては、EU加盟国の1つ、スロバキアで9月に行われた議会選挙で、ウクライナへの軍事支援の停止などを訴えた野党が第1党となり、EUの結束に影響が及ぶのではないかという見方も出ていて、EUとしては今回の会議を通じて、結束を改めて強調したかたちです。