【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(3日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる3日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシアとウクライナ双方 無人機による攻防激化

ウクライナ軍の参謀本部は3日、東部ドネツク州の激戦地バフムトや南部ザポリージャ州の主要都市メリトポリに向けて反転攻勢を続けていると発表し、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、前線でウクライナ側にやや前進の動きがみられるという見方を示しています。

一方、南部ヘルソン州では2日、ロシア軍による砲撃で教育施設や教会などが攻撃され、地元の知事によると少なくとも2人が死亡、7人がけがをしたということです。

またウクライナ空軍は3日、ロシア軍が無人機31機と巡航ミサイル1発の攻撃をしかけてきたと発表しました。そのほとんどを撃退し、死傷者はいないということですが、東部ドニプロペトロウシク州では民間企業で火災が発生したということです。

ウクライナ空軍のイグナト報道官は、地元メディアに対して、無人機の攻撃が相次いでいるとして「空と領土をさらに強力に守るための手段が欠けている」と述べ、防空システムのさらなる強化が必要だと訴えました。

一方、ウクライナ国防省の情報総局は2日、ロシア西部スモレンスク州の軍事企業の施設に対して、無人機4機による攻撃を行い、そのうち3機が命中したとSNSで発表しました。

この工場では、ロシア軍がウクライナへの攻撃で使用するミサイルが生産されているとして「生産能力に深刻な損害を与えた」と主張しています。

ロシア側は、無人機攻撃があったが、防空システムによって撃墜し、けが人や被害はないとしています。

ロシアとウクライナ双方で、前線だけでなく無人機による攻防も激しくなっています。

EU キーウで初の外相会議 ウクライナ支援継続で結束を強調

ウクライナの首都キーウでは2日、EU加盟国の外相らが集まり、ウクライナのクレバ外相も交えて、外相会議が開かれました。

EUが、まだ加盟していない国で外相会議を開くのは初めてだということです。

会議にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席し、「ウクライナと、自由な世界の全体が、この戦いに勝てると確信している。私たちの勝利は、あなた方との協力にかかっている」と述べ、ロシアによる軍事侵攻を早期に終結させるためにも、EUの支援が不可欠だと訴えました。

EUのボレル上級代表は、会議のあとの記者会見で「キーウで、ウクライナと合同で外相会議を開くことは、EUが今後もウクライナに関与していくこと、あらゆる分野で支援を続けていくことを示している」と述べ、EUとしてウクライナへの支援の継続に揺るぎはないと強調しました。

その上で、来年1年間に最大50億ユーロ、日本円にしておよそ7800億円のウクライナへの軍事支援を提案したとして、年末までに加盟国の合意が得られることに期待を示しました。

ウクライナへの支援をめぐっては、EU加盟国の1つ、スロバキアで9月に行われた議会選挙で、ウクライナへの軍事支援の停止などを訴えた野党が第1党となり、EUの結束に影響が及ぶのではないかという見方も出ていて、EUとしては今回の会議を通じて、結束を改めて強調したかたちです。