中国が建設受注 インドネシア初の高速鉄道 開業

日本との激しい競争の末、中国が建設を受注したインドネシアの高速鉄道が10月2日に開業し、インドネシア政府は10月、中国政府が開く巨大経済圏構想「一帯一路」の国際フォーラムでも、協力の成果としてアピールするものとみられます。

インドネシアで初めての高速鉄道は、首都ジャカルタとバンドン間のおよそ140キロを結ぶもので、2日は、ジョコ大統領が始発駅で開業を宣言しました。

高速鉄道は中国が日本との激しい競争の末、2015年に建設を受注し、中国とインドネシアの間では「一帯一路」の主要プロジェクトとなっています。

開業は、当初の計画より4年遅れたうえ、中国側は、インドネシアに国の財政負担が生じない案を提示していたものの、建設費が膨らんだために、負担が生じています。

開業の式典に出席したジョコ大統領は「経験は高くつくが非常に貴重なことで、おそれる必要はない」と述べ、高速鉄道の開業は国の発展につながると強調しました。

ジョコ大統領は10月に北京で開かれる「一帯一路」の国際フォーラムへの出席を調整していて、協力の成果としてアピールするものとみられます。

また開業を前に、NHKの単独インタビューに応じたブディ運輸相は、将来、高速鉄道を延伸する可能性があると述べました。

その一方で、ブディ運輸相は「アメリカやヨーロッパ、日本、中国といった国々の技術を必要としている。技術や支援があれば飛躍できる」と述べて、中国に限らず、広く外国と連携してインフラ開発を進めたい考えを強調しました。