日銀 9月の金融政策決定会合 政策修正見据えた意見も

日銀は、先月の金融政策決定会合の「主な意見」を公表しました。委員からは、政策修正の時期については決め打ちできないとする一方、修正を見据えて市場とのコミュニケーションなどの準備を進めるべきだといった意見も出ていたことが分かりました。

日銀は、先月22日まで開いた会合で現在の大規模な金融緩和策を維持することを決め、2日委員から出た「主な意見」を公表しました。

この中で、委員からは政策修正の時期や具体的な対応について「物価目標の安定的な実現を見通せる状況には至っておらず、粘り強く金融緩和を継続する必要がある」とか「現時点で決め打ちできる段階ではない」という意見が出ました。

一方で「出口を見据えた市場や社会とのコミュニケーションなど準備や環境整備を進めることが重要だ」とか「イールドカーブ・コントロール=長短金利操作はこの間の歴史を見ても多くの役割を果たした」といった政策の修正を見据えた意見も出ていました。

また、政策修正の判断の前提となる物価や賃金の動向については「物価上昇の見通しが高まっていて来年の賃上げ率がことしを上回る可能性も十分にある」とか「今年度後半はその見極めの重要な局面となる」という指摘が出ていて、日銀の今後の判断が焦点となります。