【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(10月2日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる2日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ軍「反転攻勢続け占領された地域を少しずつ解放」

ウクライナ軍は2日、南部ザポリージャ州の主要都市メリトポリや東部ドネツク州の激戦地バフムトに向けて反転攻勢を続けていると発表し、占領された地域を少しずつ解放しロシア側は人員や装備を失っていると強調しています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は1日の分析で、ウクライナ軍がことし8月に奪還を発表したザポリージャ州西部のロボティネ付近で、一進一退の戦闘が続き「流動的になっている」との見方を示しました。

EU “外相会議開催のため 加盟国外相がキーウ集結”

EU=ヨーロッパ連合は2日、外相会議をウクライナの首都キーウで開催するため、加盟国の外相がキーウに集まっていると明らかにしました。

会議に先立ちEUの外相にあたるボレル上級代表は記者団に対し、今後の支援について意見を交わすことが目的で、ウクライナへの関与がゆるぎないことを示すための開催だと説明しました。

EUへの加盟を目指すウクライナをめぐってEUはことし12月の首脳会議で加盟交渉を始めるか議論することになっていて、キーウでの外相会議の開催はウクライナが進めている改革の取り組みを支持する意味も込められているとみられます。

クレバ外相は「歴史的な出来事だ。いま、加盟してはいないが将来の加盟国でEUが外相会議を開催するのは今回が初めてだ」などと述べて開催を歓迎しました。

隣国スロバキア第1党野党党首“軍事支援停止の立場変わらず”

ヨーロッパ中部のスロバキアの議会選挙で、ウクライナへの軍事支援の停止などを訴え、第1党となった野党の党首が記者会見し「ウクライナへの対応より大きな課題がある」と述べるとともに、軍事支援を停止する立場に変わりはないと強調しました。

ウクライナの隣国スロバキアでは9月30日、議会選挙が行われ、ウクライナへの軍事支援の停止とロシアへの制裁に反対するフィツォ元首相率いる左派の野党「方向・社会民主主義」が得票率で1位となりました。

ただ、単独で過半数は確保できていません。

投票から一夜明けた1日、フィツォ氏は首都ブラチスラバで記者会見を開き、およそ2週間かけて各党と交渉し連立政権の枠組みについて結論を示すという見通しを示しました。

また、焦点となっているウクライナへの対応について「スロバキアにとってはより大きな課題がある」と述べ、物価の高騰などへの対応を優先させる姿勢を示しました。

そして、軍事侵攻を終わらせるためには和平協議が必要だと主張し、ウクライナへの軍事支援を停止する立場に変わりはないことを強調しました。

フィツォ氏が政権を握った場合、侵攻を続けるロシアと対じするヨーロッパの結束にも影響が出かねないとして連立政権の発足に向けた今後の協議の行方が注目されています。

ロシア軍 南部で陣地の一部奪い返したか 一進一退の戦闘続く

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は30日に公開した分析で、ウクライナ軍がことし8月に奪還を発表した南部ザポリージャ州のロボティネ付近で、ロシア軍が失った陣地の一部を、奪い返したという見方を示し、一進一退の戦闘が続いているものとみられます。

また地元メディアは1日、ウクライナ軍の広報担当者の話として、東部ドネツク州の激戦地バフムトで、ロシア側が1万人の兵士を結集させ、激しい戦いが続いているとの見方を伝えました。