東北大学で女子大学生誕生110周年の記念式典 佳子さまも出席

日本で初めてとなる女子大学生の誕生から110周年を記念した式典が、秋篠宮ご夫妻の次女の佳子さまも出席されて東北大学で開かれました。

110年前の1913年、日本で初めて女性の入学を許可したのが今の東北大学で、30日、仙台市内で記念の式典が開かれました。

まず、東北大学の大野英男総長が当時は女性の社会進出が難しかった時代で、入学試験の最中には文部省から女性の受験を認めていることを問いただす文書が届いたものの、大学創設にあたって掲げた「門戸開放」の理念のもと、当時の総長が受け入れを判断したことなど3人の女性を初めて受け入れたいきさつを説明しました。

続いて佳子さまが「大学に進む女性の割合が理系の分野で低い背景には社会が作り出す雰囲気があると言われています。偏見が作り出す社会の雰囲気や圧力が個人の可能性や選択肢を制限したりすることにもつながっていると感じます」と述べられました。

そのうえで、大学が掲げてきた多様性を尊重する取り組みを踏まえ「誰もが安心して暮らせてより広い選択肢を持ち、これらが当たり前の社会になることを心から願っております」と述べられました。

佳子さまは今月24日新型コロナウイルスに感染していることがわかり、滞在先の鳥取県で療養していましたが、29日に東京に戻り、30日は仙台市で式典に出席したあと、午後には記念講演を聴講したほか大学院生と懇談されました。