ロシア “2024年の国防費1.7倍に” 軍事侵攻継続見通してか

ロシア政府は、来年・2024年の国防費について、ことしと比べて1.7倍に増額させる予算案を明らかにしました。GDP=国内総生産に占める国防費の割合は、6%になる見通しで、ウクライナへの軍事侵攻の継続を見通したものとみられます。

ロシア政府は29日、議会下院に来年2024年から2026年までの3年間の予算案を提出しました。

このうち来年の国防費については、10兆7754億ルーブル、日本円でおよそ16兆円余りと、ことしの当初予算と比べておよそ1.7倍に増額するとしています。

GDP=国内総生産に占める国防費の割合は、6%になる見通しで、ウクライナヘの軍事侵攻を始める前年の2021年の2.6%と比べると2倍以上に増加しています。

国営のタス通信によりますと、国防費増額についてロシア大統領府のペスコフ報道官は「われわれは『ハイブリッド戦争』を仕掛けられ、特別な軍事作戦を続けているため、このような増額が不可欠なのは明らかだ」と述べて、ウクライナ侵攻の継続や欧米への対抗のために必要な予算だと主張しました。

長期化するウクライナへの軍事侵攻の継続を見通し、プーチン政権としては、弾薬や兵器の増産など軍需産業への支出増加を見込んだものとみられます。