せき止めなど一部の薬 入手難しく“有効活用を” 厚労省が通知

インフルエンザの流行や新型コロナによって、せき止めなど一部の薬の入手が難しくなっているとして、厚生労働省は、全国の自治体や、医師会などの医療団体に対し、患者への薬の処方を最も短い日数にとどめるなど限られた供給量の中で有効に活用するよう求める通知を出しました。

厚生労働省によりますと、お盆明け以降緩やかに増加していた新型コロナの感染状況は、ここ3週連続で減少しピークアウトした可能性があるものの、インフルエンザについては5週連続で増加し、流行が続いています。

こうしたことから新型コロナやインフルエンザ、それに、一般的なかぜの症状の患者にも処方されるせき止めやたんを出しやすくする薬を、医療機関や薬局で入手するのが難しい状況になっているということです。

このため厚生労働省は29日、全国の自治体や、医師会などの医療団体に対し、せき止めやたんを出しやすくする薬について限られた供給量の中で有効に活用するよう求める通知を出しました。

具体的には、
▽医師が患者に薬を処方する際には最も短い日数にとどめることや
▽薬局で供給が難しい場合は、系列店舗や地域で連携し可能なかぎり調整するよう求めています。

状況がすぐに改善する見通しはたっていないということで、厚生労働省は引き続き薬の供給不足に関する相談窓口を設けて、対応することにしています。