スロバキア議会選挙 軍事支援停止訴える野党が第1党となる勢い

ウクライナの隣国、スロバキアでは9月30日、議会選挙が行われます。ウクライナへの軍事支援の停止などを訴える野党が第1党となる勢いで、ヨーロッパの結束にも影響を与えかねないとして注目されています。

ヨーロッパ中部のスロバキアでは9月30日、議会選挙が行われます。

スロバキアの政権は、EU=ヨーロッパ連合との協調を重視し、NATO=北大西洋条約機構の加盟国としては初めて旧ソビエト製のミグ29戦闘機をウクライナに送るなど軍事支援を進めてきました。

しかし、選挙では軍事支援の停止を訴えるフィツォ元首相率いる左派の野党「方向・社会民主主義」が世論調査で支持率トップとなっています。

EUとの協調やウクライナ支援の継続を訴える中道左派の野党も選挙戦の終盤で支持を伸ばしていますが、フィツォ氏率いる野党が第1党となる勢いです。

フィツォ氏はロシアへの制裁も物価の高騰を引き起こし国民を苦しめるだけだと主張し、EUの方針に反して制裁に反対すると訴えています。

フィツォ氏率いる野党が支持を集める背景には、物価の高騰で国民の負担が高まっていることや旧ソビエト時代の関係からロシアに親近感を抱く層が一定数いることなどがあるとみられています。

フィツォ氏が政権を握れば、ウクライナ支援でのヨーロッパの結束にも影響を与えかねないとして注目されています。

選挙結果は10月1日に大勢が判明する見通しです。