【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(30日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる30日(日本時間)の動きを詳しくお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア 新たに13万人徴兵の大統領令署名 一方的併合4州も対象

ロシア大統領府は29日、プーチン大統領が毎年2回、春と秋に行われる徴兵のうち、秋の徴兵に関する大統領令に署名したと発表しました。

秋の徴兵は10月1日から12月にかけて、18歳から27歳までの13万人を対象に行うということです。ロシア軍の参謀本部は、1年間の兵役期間中ウクライナヘの軍事侵攻に参加することはなく、一方的に併合したウクライナの東部や南部に派遣されることはないと強調しています。

一方、ロシア国営のタス通信は、今回の秋の徴兵では、ロシアが一方的に併合したウクライナの東部と南部の4つの州の占領地域の住民が、初めて対象に含まれると伝えました。

またロシア内務省は30日、この1年の間に、併合した地域の住民220万人がロシアのパスポートを取得したと発表したほか、この地域の住民の8割以上が申請済みだと主張しています。

ロシア “2024年の国防費1.7倍に” 軍事侵攻の継続見通してか

ロシア政府は、2024年の国防費について、ことしと比べて1.7倍に増額させる予算案を明らかにしました。GDP=国内総生産に占める国防費の割合は、6%になる見通しで、ウクライナへの軍事侵攻の継続を見通したものとみられます。

国営のタス通信によりますと、国防費増額についてロシア大統領府のペスコフ報道官は「われわれは『ハイブリッド戦争』を仕掛けられ、特別な軍事作戦を続けているため、このような増額が不可欠なのは明らかだ」と述べて、ウクライナ侵攻の継続や欧米への対抗のために必要な予算だと主張しました。

プーチン大統領 4州併合宣言から1年でビデオメッセージ

ロシアのプーチン大統領は30日、ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、南部のザポリージャ州とヘルソン州の4つの州の併合を一方的に宣言してから1年となるのにあわせて、ビデオメッセージを発表しました。

この中でプーチン大統領は、強行された「住民投票」は国際基準に則したものだったと主張し「1年前、決定的で真に歴史的かつ運命的な出来事が起きた。何百万人もの住民が、みずからの判断で祖国とともにあることを選んだ」として、4つの州の併合を改めて正当化しました。

そのうえで4つの州の住民に対し「あなたたちの確固たる決意のおかげで、ロシアはさらに強くなった」と謝意を示したうえで「われわれは一つの国民であり、力を合わせてどんな困難にも立ち向かう」と述べました。

ウクライナ副首相 クリミアのロシアの人たちに退去呼びかけ

ウクライナのベレシチュク副首相は28日、ロシアが一方的に併合している南部クリミアにいるロシアの人たちに対し、半島から退去するようSNSで呼びかけました。

ベレシチュク副首相は28日、SNS上に「クリミアの橋が落ちたら、陸路が断たれたら、また、半島で地上戦が始まったら、クリミアに違法にいるロシアの人たちはどうするのだろうか。道が寸断され、戦闘が行われているときに何千人もの民間人がすぐに半島を離れることはできないだろう。非現実的だ」と投稿し退去するよう呼びかけました。

ロシア ウクライナ4州への一方的な併合宣言から1年

ロシアのプーチン政権が軍事侵攻を続けるウクライナの東部と南部の4つの州に対し一方的な併合を宣言してから30日で1年となります。

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアのプーチン政権は去年9月、ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、南部のザポリージャ州とヘルソン州のあわせて4つの州で「住民投票」だとする活動を強行し、去年9月30日、一方的な併合を宣言しました。

併合を宣言した9月30日について、プーチン政権は新たに法律で併合を祝福する日に定めていて、これに先立つ29日には、首都モスクワの中心部の赤の広場でコンサートなどが開かれました。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は29日、併合を宣言した日にあわせてプーチン大統領による国民向けのビデオメッセージを予定していると明らかにしました。

ウクライナの4つの州では、この1年、プーチン政権はインフラの整備やロシア式の学校教育を推し進めたほか、今月上旬には、ロシアの統一地方選挙にあわせる形で4つの州でも選挙だとする活動を強行するなど占領地域で支配の既成事実化をさらに進めようとしています。

プーチン大統領は28日、地方の首長を集めた会議に、併合を宣言したウクライナの州のロシア側の代表も加えてオンライン会議を開催し「われわれの歴史的な土地で初めての選挙がロシアの法律に基づき行われた。新たな地域の完全な併合に向けた重要な一歩だ」と強調しました。

ウクライナは、4つの州の占領地域のほか、南部クリミアの奪還も目指して反転攻勢を強めていてプーチン政権としては、一方的に併合を宣言した地域は「すでにロシアの領土で祖国の防衛戦争だ」と正当化し軍事侵攻を続ける構えです。