ジャパンディスプレイ 有機ELで中国企業との業務提携 取りやめ

液晶パネルメーカーのジャパンディスプレイは、計画していた中国の企業との業務提携を取りやめたと発表しました。
次世代の有機ELの技術を供与し、中国企業側が生産を担う計画でしたが、中国国内で自社生産を目指すとしています。

ジャパンディスプレイはことし4月、中国の液晶パネルメーカー「HKC」との間で業務提携の覚書を結び、次世代の有機ELの量産技術を供与して中国企業側が生産を担う計画でした。

発表によりますと会社は、この計画を取りやめたということです。

今後は、別の中国企業などと共同で新たに事業会社を設立し、再来年11月以降に自社での量産開始を目指すとしています。

会社は、自社ブランドで製品を供給でき、中国側からの支援も得られる利点があるとしています。

一方で、「HKC」とは自動車向けの液晶パネル事業での協業について引き続き協議を進めるとしています。

ジャパンディスプレイは、昨年度まで9年にわたって最終赤字が続き、新たな計画のもとで事業の立て直しを急ぐとしています。

スコット・キャロン会長はオンラインの会見で「再建しなければいけないし、再建だけでなくて成長基盤に持っていく」と述べました。